この記事でわかること
- 50代の睡眠時間が短いという統計と、その意外な中身
- 寝具を変えると何がどう変わるのか(私の実感)
- 睡眠系サプリを試したときの、正直な感想
- 市販の睡眠改善薬でできること・できないこと
- セルフケアで様子を見る場合と、受診したほうがいい場合
寝つきはいいのに、夜中に目が覚めるようになりました
もともと寝つきはいいほうです。布団に入ってから悩んで眠れない、ということはあまりありません。
ただ、50代になってから、夜中にふと目が覚めることが増えました。二度寝できる日もあれば、そのまま朝まで眠りが浅いままの日もあります。年のせいかな、くらいに思っていました。
ちょうどそのころ、放送大学の「睡眠と健康」という授業を履修する機会がありました。学んでみると、自分の中途覚醒についても、これまでとは違う見方ができるようになった気がしています。この記事では、授業で知ったこと、寝具とサプリで実際に試したこと、そして売り場から見た市販の睡眠改善薬について、私の体験ベースで書いていきます。
授業で知って、意外だった2つのこと
登録販売者の仕事をしていても、睡眠時間の統計をきちんと見たことはありませんでした。授業で知って、意外だったことが2つあります。
睡眠時間は、女性より男性のほうが長い
総務省統計局の「令和3年社会生活基本調査」を見ると、週全体の平均睡眠時間は男性が7時間58分、女性が7時間49分でした。女性より男性のほうが平均睡眠時間が長いという結果です。
私は勝手に、男性のほうが眠れていないイメージを持っていました。仕事のストレスとか、責任の重さとか、そういうものと結びつけていたんだと思います。実際の数字は、私のイメージとは逆でした。
50代は、平均より短い年代
年齢別に見ると、50〜54歳が7時間20分、55〜59歳が7時間17分で、5歳刻みの区分の中では55〜59歳がもっとも短い結果でした。50代はどちらの区分も、全体の平均より短くなっています。
若い世代のほうが夜更かしして眠れていないのかと思っていたのですが、そうではありませんでした。子育てが一段落する時期でもあり、仕事も責任のある立場になっていることが多い時期でもあります。理由はひとつではないと思いますが、自分の中途覚醒も、この年代に起きやすいことのひとつなのかもしれないと思うようになりました。
もちろん、この統計からわかるのは平均の睡眠時間までで、中途覚醒の頻度や原因まで示しているわけではありません。それでも、更年期には睡眠の悩みが増えやすいという厚生労働省の情報もあわせて知り、自分の睡眠を見直すきっかけになりました。
授業で学んだのは、統計のことだけではありません。メラトニンと加齢の関係や、自分の生活リズムのタイプ(クロノタイプ)、お風呂に入るタイミングなど、日々の実感に理由がついたこともたくさんありました。そのあたりは、姉妹サイト「かおまえのひとりごと」で書いています。
👉 【放送大学】「睡眠と健康」を50代で学んだら、知っていたことに理由がついた
まず変えたのは、寝具でした
授業で睡眠時間の話を知る前から、実は寝具のほうは先に見直していました。順番としては、寝具、サプリ、という流れで試しています。
敷布団と掛け布団のセットから、コアラフトン OASISへ
それまでは、一般的な敷布団と掛け布団のセットを使っていました。特に不満があったわけではないのですが、ふと気になって、コアラフトン OASISという商品に替えてみました。ベッドの上に敷くマットレスではなく、直接敷く布団で、折りたためるタイプの製品です。
替えてから、寝返りを打ったときの違和感が減ったと感じています。あくまで私の実感で、効果を保証するものではありません。
セールをしている時期があったので、そのタイミングで購入しました。値段が張る買い物なので、私は急がずセールを待つ形にしました。コアラの製品は120日トライアル対象になっていることが多く(条件あり。購入先で要確認)、これから紹介する掛け布団も同様です。
私が先に使っていたところ、夫にも試してもらったら気に入ったようで、夫も自分用に購入しました。
ヒツジのいらない枕にも替えました
枕も、ヒツジのいらない枕というシリーズのものに替えています。使っているのは、いちばん上のグレードではなく、スタンダードの「至極」というモデルです。上位モデルを試したわけではないので、この記事で書けるのは「至極」を使った実感だけになります。
それまでの枕は軽すぎて、寝ている間にずれてしまうことがよくありました。朝起きたら枕が別の場所にある、ということが何度もあったんです。「至極」に替えてからは、そういうことがなくなりました。
正直な欠点。枕もフトンも、どちらも重いです
いいことばかり書くと不自然なので、正直な欠点も書いておきます。枕もフトンも、どちらも重いんです。
フトンは、畳んで押入れにしまうのが大変なので、私は押入れに入れず、部屋に畳んで置いています。毎日の上げ下ろしがない生活スタイルの人には合いますが、押入れに収納したい人には向かないかもしれません。
ただ、この重さには利点もあります。特に枕は、しっかりした重さがあるからこそ、寝ている間にずれにくくなりました。欠点と、気に入っている理由が、実は同じところにある。そんな感覚です。自分は重さを許容できるか、そこで判断してもらえたらと思います。
掛け布団は、真逆にめちゃくちゃ軽いものを選びました
敷布団と枕はどちらも重いのですが、掛け布団は逆に、驚くほど軽いものを選んでいます。コアラの掛け布団で、軽さを追求したタイプ(150×210)です。購入したときは「ウルトラライト掛け布団」という商品名でしたが、今は「コアラ掛け布団[2nd Gen]」のライトウェイトタイプとして販売されています。
きっかけは夫でした。敷布団を気に入った夫が、この掛け布団も購入したんです。そのあと、私も自分用に買いました。軽くて、体への負担が少ないと感じています。同じ寝具の中でも、重いものと軽いものを両方使っている形になります。
こちらも購入時は条件付きの120日トライアル対象でした。私は結局返品しませんでしたが、こうした制度があると試しやすいと思います。
次に試したのが、サプリでした
寝具を替えたあと、サプリのほうも試してみました。
ファイングリシン+(グリシンGABAプレミアム)を試しています
私が使っているのは、ファイングリシン+ グリシンGABAプレミアム(ファイン)というサプリです。パッケージの目安量は1日3〜6粒で、グリシン225〜450mg、GABA200〜400mgが摂れる設計になっています。
私はこの目安の範囲内で、3粒から始めて、今は4粒を摂取しています。ただし、これは食品であり、不眠を治療する医薬品ではありません。摂取量は商品表示を守り、体調に異変を感じた場合は使用を中止してください。
メラトニンも試しました
もうひとつ試したのが、メラトニンです。iHerbで購入した個人輸入品を使っています。
最初に飲んだときは、起きたときに少しだるさを感じました。何度か試すうちに、そのだるさは感じなくなりました。もともと悩んでいた中途覚醒は以前より減っていますが、寝具や生活リズムも同時に見直しているため、メラトニンによる変化かどうかは分かりません。代わりに、朝方に少し早く目が覚めることがあります。
日本では、メラトニンのサプリが売っていません
メラトニンは、日本では「専ら医薬品として使用される成分」に区分されており、食品やサプリメントとして国内で販売できる成分ではありません。海外でサプリメントとして販売されている製品も、日本では医薬品に該当する場合があります。
個人輸入品は、国内で品質・有効性・安全性が確認されたものではありません。メラトニンにもいろいろな種類があり、合う合わないもあると思うので、この記事では私が購入したものをあえてお知らせしていません。同じ理由で、アフィリリンクも置いていません。
メラトニン受容体に作用する薬も、要指導薬として出てきました
この記事を書いている先日、X(旧Twitter)で薬剤師の方の投稿を見て、ラメルテオンを配合した「ロゼレムS」が要指導医薬品として発売されたことを知りました(2026年7月28日発売)。後日、店長にその話をしたところ「よく知ってますね」と言われました。処方薬のロゼレム錠8mgと同じ成分・同じ量ですが、市販のロゼレムSの効能は「一時的な不眠による寝つきの悪さの緩和」に限られています。購入に処方箋は必要ありませんが、チェックシートを使い、薬剤師から説明を受けて使用できるかどうかの確認が必要です。
私が悩んでいる中途覚醒は、ロゼレムSの市販薬としての効能には含まれていません。実は、別の職場でも、ロゼレム錠が高齢の患者さんに処方されているのを見る機会があります。処方薬として見慣れていたお薬が、要指導薬というかたちで薬局でも選べるようになってきたことに、私自身は関心を持っています。
売り場から見た、市販の睡眠改善薬
寝具とサプリは自分の体験ですが、ここからは売り場で実際にあったご相談を書きます。
ドリエルを買いに来た、若い女性
レジで、ドリエルを購入したいという女性がいらっしゃいました。見た目が若く見えたため、念のため身分証で年齢を確認させてもらいました。購入理由を伺うと、生理前で眠れないから試してみたいとのことでした。横に男性スタッフがいる状況だったので、あまり踏み込んで聞くことを控えました。
生理前後など、ホルモンバランスの影響で眠りにくくなることがある、と私は感じています。医学的に断定するものではありませんが、売り場でそう感じる場面は少なくありません。
処方の睡眠薬とは別のものです
ドリエルのような市販の睡眠改善薬は、病院で処方される睡眠薬とは別のものです。主な成分は、もともと風邪薬やアレルギーの薬にも使われる抗ヒスタミン成分で、眠気を副作用として利用したお薬になります。一時的な不眠に、短期間だけ使うものという位置づけです。
服用したあとは、車や自転車の運転、機械類の操作をしてはいけません。翌日まで眠気やだるさが残った場合も、それらが消えるまで運転は避けます。2〜3回服用しても症状が改善しない場合は、使用を中止して医師や薬剤師に相談してください。
ドリエルは15歳未満の人、妊婦または妊娠していると思われる人は服用できません。授乳中の人は服用しないか、服用する場合は授乳を避けます。
風邪薬やアレルギーの薬とは併用できません
服用中は、ほかの睡眠改善薬、風邪薬、解熱鎮痛薬、鎮咳去痰薬、抗ヒスタミン成分を含む鼻炎薬・アレルギー薬などを使用できません。作用が重なったり、副作用が強く出たりするおそれがあるためです。服用前後は飲酒しないでください。連用しないことも大切です。今、ほかに使っているお薬がないか、売り場では必ず確認するようにしています。
まず見直したいのは、生活リズムと環境
ドラッグストアで扱えるものには限りがあります。眠れない悩みそのものを、市販薬だけで解決しようとするのは難しい場合もあります。まずは生活リズムや寝室の環境を見直し、それでも不調が続く場合は、医師や薬剤師に相談することが大切だと、この接客を通じて改めて感じました。
授業では、光とメラトニンの関係についても学びました。教材では、就寝の30分ほど前から部屋の照明を落としておく工夫が紹介されていました。夜中にトイレで目が覚めたときも、明るい照明をつけると目が覚めやすくなり、そのあと眠りにくくなることがあるので、廊下などに足元灯をつけておくといった工夫もあわせて紹介されていました。私も取り入れてみています。
市販薬を使う場合も、症状に合うかを確認し、添付文書どおりに使うようにしています。
睡眠を整えることは、疲れを残さないことにもつながります。疲労対策として何から見直すかは、別の記事にまとめました。私の中では、いちばん上に来るのが睡眠です。
👉 疲れたら栄養ドリンク?登録販売者が考える疲労対策の優先順位
セルフケアか、受診か
最後に、いちばん大事なところを書きます。
様子を見ていい場合
寝つきや目覚めが多少悪くても、日中の生活に大きな支障がなく、数日から数週間の範囲で波があるくらいなら、生活リズムや寝室の環境を見直しながら、セルフケアで様子を見るという選択があると思います。
受診したほうがいい場合
一方で、次のようなときは早めに受診してください。
- 眠れない日が何週間も続いている
- 日中の眠気や集中力の低下で、生活や仕事に支障が出ている
- 気分の落ち込みや、意欲の低下をともなっている
- 市販薬やセルフケアを試しても改善しない
厚生労働省は、不眠と日中の不調が週3日以上・3か月以上続く状態を「慢性不眠症」と説明していますが、3か月を待つ必要はありません。背景に別の不調が隠れていることもあるので、生活への支障や強い眠気があるなら、早めに医療機関や薬剤師に相談してもらえたらと思います。
まとめ
| 試したこと | 私が感じた変化 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| コアラフトン OASIS(敷布団から変更) | 寝返りを打ったときの違和感が減ったと感じている | フトンが重い。押入れに入れず部屋に置いている。公式サイトでは120日トライアル対象(条件あり。購入先で要確認) |
| コアラ掛け布団[2nd Gen](ライトウェイト) | 驚くほど軽く、体への負担が少ない | 敷布団・枕とは対照的に軽量。公式サイトでは120日トライアル対象(条件あり。購入先で要確認) |
| ヒツジのいらない枕(スタンダード「至極」) | 枕がずれなくなった | 枕自体が重い。重さと安定はセットだと感じている |
| ファイングリシン+(グリシンGABAプレミアム) | 目安の範囲内(3〜6粒)で摂取している | 食品であり医薬品ではない。商品表示の範囲を守る |
| メラトニン | 中途覚醒は以前より減ったが、寝具等の影響もあり断定できない。起床時のだるさや早朝に目が覚める変化を感じたことがある | 日本では医薬品成分扱い。個人輸入品を使用 |
| ドリエル(市販の睡眠改善薬) | 一時的な不眠には選択肢のひとつ | 短期間の使用に。対象となる風邪薬・アレルギー薬などとは併用しない |
今日からできること
今日できることは、寝室にスマートフォンを持ち込まないようにしてみることです。ベッドに持ち込むものを減らすだけでも、変わることがあります。
明日でもいいことは、枕か敷き寝具、気になっているほうを実際に見に行ってみることです。寝具は好みが分かれるものなので、できれば手で触れて確かめてほしいと思います。
病院へ行く目安は、眠れない日が何週間も続いていて、日中の生活に支障が出ているときです。市販薬やセルフケアで粘らず、早めに相談してくださいね。
50代の睡眠時間が、世代の中でも短い部類だという統計を知って、少し腑に落ちるところがありました。これは年齢的なことなのかもしれない、気づいていなかっただけで、心のどこかにずっとあった悩みだったのかもしれない、と思うようになったからです。まずは生活リズムや睡眠環境を見直し、それでも不調が続くときは、医師や薬剤師に相談する。そのうえで、自分に合う工夫を見つけていけたらいいと思っています。
※本記事は登録販売者としての個人的な体験と一般的な情報をもとに書いています。医薬品には、使用できる年齢や妊娠・授乳中の使用に制限があるものがあります。使用前に添付文書を確認し、持病がある方、治療中の方、ご高齢の方は、医師・薬剤師・登録販売者にご相談ください。
参考にした情報
- 放送大学教材『新版 睡眠と健康』(宮崎総一郎・林光緒編著、放送大学教育振興会、2025年)
- 総務省統計局(2022)「令和3年社会生活基本調査 生活時間及び生活行動に関する結果」:https://www.stat.go.jp/data/shakai/2021/kekka.html
- 総務省統計局「令和3年社会生活基本調査 結果の概要」(PDF):https://www.stat.go.jp/data/shakai/2021/pdf/gaiyoua.pdf
- e-Stat 令和3年社会生活基本調査 該当統計表:https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?layout=datalist&lid=000001298497&page=1
- 厚生労働省「女性の睡眠障害」(e-ヘルスネット):https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-02-005.html
- 厚生労働省「不眠症」(e-ヘルスネット):https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-02-001.html
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」:https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf
- 厚生労働省 メラトニンの食薬区分:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34441.html
- 厚生労働省 医薬品の個人輸入について:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/topics/tp010401-1.html
- 厚生労働省 医薬品等の広告規制について:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/koukokukisei/index.html
- 厚生労働省 要指導医薬品一覧:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/yoshidoiyakuhin.html
- ロゼレムS公式サイト:https://rozerem-s.jp/
- コアラ コアラフトン OASIS 商品ページ:https://jp.koala.com/products/futon-oasis
- ヒツジのいらない枕 公式FAQ:https://support.hitsuji-zzz.com/hc/ja/articles/59128452832025
- ファイングリシン+ グリシンGABAプレミアム(ファイン)公式ページ:https://www.fine-kagaku.co.jp/s/
- エスエス製薬 ドリエル添付文書(PMDA):https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/otcDetail/ResultDataSetPDF/170039_J0601001652_06_01/A
